20250813

2000/08/13(日)

 
昨日、今日とお休み。ごろごろして文法書読んだり 文学読んだり。10年ぶり位で芥川読んだら うまいねー。日本人どんどん馬鹿になっていっているんじゃないかしらんと思ってしまう。昨日Tちゃんからの葉書きが届いてふと消印を見たら7/27。一体どこを旅していたんでしょ?お母さん、お父さんからの8/6のが一昨日に届いているのに。

「野火」を読んでいて「デ・プロフンディス」というラテン語が出てきて ム、(原形)profundus=tief=深い!とわかったのは嬉しかった。芥川の中にもI.N.R.I. (Iesus Nazarenus Rex Iudaeorum)が出てきて、おー、ユダヤ人は複数2格で ユダヤ人達のRex(王)かー、とか。昨年はノンフィクションと翻訳ばかり読んでいたから久々にちゃんとした日本文学を読むと 日本語ってきれいだなー、インテリ言語だなー、と感心。でも「五十は過ぎた老人ばかり」って・・・💧

お休みになったら殆どみんな帰省してしまって淋しい。実習をこの夏休みにしてよかった。ドイツ語忘れずに済むし、やる事があるというのは有難い。寮の部屋は昼なお暗き・・・だから 夏休み中閉じ込もっていたら さぞかし悲惨だと思う。やっぱり早過ぎるかな、まだ無理かな と思った事でも どんどん挑戦していく事が 前進のスピードアップになるよね。みんなには「えーっ、最初の休暇に?」「2箇月一気に?」と結構驚かれたけど。今村さんのペンダント、実習中はできないけれど鎖部分だけでもつけて頑張ろう。
そうそう、病院では選択の余地がない時があって ハム、肉、魚食べてるよ。「野火」で主人公が一切の有機物を食べられなくなる場面があって、そう、それ!本当はそうならなきゃ変なのに ベジタリアンってそこが矛盾してて嫌い、と思った。ハネにこちらでの食生活をきかれて「おいしくて沢山食べるから 6年後には太ってるんじゃないかと心配」と答えたら、「幸子は今凄く細いから、あと10kgは太ってもまだ細い。日本に帰らないんだったら もっと太っても全然平気」と言われた。・・・。月曜から11日間連続出勤だから 気合い入れていかなくっちゃ。その後3連休。

看護婦さんは丁寧に説明してくれて怖くないし(日本の看護婦って怖いよねえ?びくびくしちゃう。)、患者さんもちょっとした事で喜んでくれるし、私が新米なのも知っているから「覚える事ばかりで大変ねえ」と同情(?)してくれていて、人間関係は全く問題ないのが嬉しい。私が教わっていると患者さん達がうんうんとうなずいて通っていくよ。

* * * * *

院長回診で、病室の前で一団が話し合っている横を、そーっと通り抜けようと思ったら、院長先生が突然中断して、握手の手を差し伸べながら「新しい実習生?あなたの名前は?」「どう?」と声を掛けてくれて、もの凄くびっくりした。
それを同級生に話したら、「サチコ、それは普通じゃないよ」だって。

 

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20250811

2000/08/11(金)

 
お荷物とお手紙届いたよ。久々のお手紙!どうも有難う。小倉遊亀さんが亡くなったのは大ショック。Oさんの目はどうなった? Oさんもやっぱり商才があるんじゃない?うはは でOさんの「良かったね」は前からなんかひっかかる。他人本願みたいで。必死に良くしているんだよ。確かに運もいいけど Tübingenに入学できたのだって 松本で何日間も朝から晩まで車で走って奉仕して、教授にはたらきかけて、くたくたの最終日に夜までかかってFと原稿書いて 推薦状用意して・・・って かなり自分で動いたんだから。居場所はできたんじゃなくて 泣きながら作ったの。プンだ。
柿の種と冷やし中華は凄く嬉しいけれど、今 余りにも疲れていて 何を食べても余り味がしないから またのお楽しみにとっておきます。ぞうりもワーイ!!とはいてみたら、足が疲れ過ぎていて はなおを慣らす元気がない💦 今は並べてながめて喜んでます。

実習は本当にきつくて 寮では座っていられない位なんだけど、出勤(?)すると また働けちゃうから不思議です。患者さん(Frau Przyswittなんて人もいる。ドイツ人でも発音に苦労している。よめる?)や ものの名前を覚えるのが大変。病院では名前が凄く大事だからね。おむつ交換して思うのは、私達は遠慮し過ぎていた!! 肉親じゃない人に下の世話をさせるなんて・・・という気持ちがあったり、なんか凄く特別視していたと思う。でも、全っ然平気だよ。私なんて他人もいいとこ、人種まで違うけど、全く問題なし。そりゃ楽しい事ではないけれど、便通があるのは喜ばしい事だという気持ちがあるし、食べりゃ出るのは当たり前。看護婦はそれが仕事なんだし。(身内だって 血がつながっていなかろうと男だろうと 全く関係なし。誰がやれとかじゃなくて、誰にでもできる ごく普通の事だってこと。やったからって いばれる事でもないし。) 「他人には頼めなくても仕方がない」という気持ちがあったけれど、それは間違いだった。ばあちゃんの時に私達がもっと強気で堂々としていたら、ばあちゃんの気持ちも違って あんなに傷つかなかっただろうにと思うと悔しい。

心配していたお年寄りとの会話は特に問題なし。私はできる仕事が少ないからよくつかまって 戦争の話しとか 昔は水道も洗濯機もなかったもんだとか 聞かされてます。お年寄りとの付き合いになると、日本とドイツが同盟くんでた事に感謝です。ヤレヤレ。徘徊している人をつかまえに行って一緒にリンゴを拾わされたし(「落ちたまま放っておくのは罪だ!」って言うんだもん。)、麻痺している人の下の世話をしていて、なんかシューシュー言ってるなあ と思ってよーーーーく聞くと「ひどい!」「卑怯者!」と ののしられていたし。色々あります。実習が始まった日に 一切口をきかない寝たきりの博士(女性)がいたんだけど、なんか具合がよくなってきて 今日は挨拶を返してくれて びっくり。回復っていうのは嬉しいもんだね。食事は自分でスプーンを持てる人には、私が細かく切って並べて、自分で食べてもらうんだけど、あまりにもゆっくり食べるから、スプーンにすくって口元まで持って行った状態のまま居眠りしちゃうの。自分でスプーンを口元まで運んであることを忘れちゃうのね。そういう人には横から別のスプーンであーんと差し出すと パクパク食べてくれる。で、時々思い出して自分でも食べてる。

ハネが言うには、ハネは東洋人のお医者さんを知っているけれど 我慢強くて 細やかで、患者みんなから愛されているって。最初は懐疑的な人も、すっかり気に入って他の欧米人の医者にかかりたがらなくなるって。だから幸子も卒業の時には奪い合いになるから心配しなくても大丈夫って言ってくれた。本当にそうなるように頑張らなくちゃね。一人でもそういう実例があるというだけで凄く心強い。

遅番、早番を交互に繰り返すのは、少しでも長く患者を観察できるようになの。夜は大きなアクションがないから、遅番で8:00迄働いて 夜勤の人にひきついで、朝6:00からまた早番。そうするとひきつぎも早いし、気になる事の経過とか聞けて、更に自分でまた続きができる。きついけれど 早番の翌日は遅番だからゆっくり休めるし。なかなかいい案だと思う。(早 6:00-1:20 遅 12:40-8:00)

* * * * *

「Frau」は「Ms.」のこと。

最初の頃は、できる事が本当に少なかったので、徘徊が好きな人に「ついて行ってあげて」とか、「車椅子の人を外に連れて行ってあげて」とか、言われる事が結構あった。敷地内に果樹園・庭園があって、ゆったりお散歩できる。

早番と遅番を交互にするのを「振り子シフト」と呼び、看護面でメリットが大きい。体はきついのだけれど、遅番→早番の間は、本当に寝に帰るだけで、早番→遅番の間が丸一日近くフリーになるので、プライベートを楽しむ時間もできる。


 
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20250810

2000/08/09 2.病院実習

 
さて、病院での実習が始まった。いろいろ日本と違う点があって驚き。例えば最初に仕事内容の書類に署名するんだけど、「患者の周辺をきれいに保つこと」というところに「花」が含まれているの。枯れたり腐った花を放置しておくなんて考えられないんだよ、やっぱり。ベッドは患者が退院するとベッドごと地下に運んで新しくセットされたベッドを持って来るだけ。差し込み便器なんかも自動洗浄機があるから それに放り込むだけ。タオル類も全て病院のものを使用。基本的に白衣もシーツもタオルも 家へは持ち帰らない。菌がいるから病院で高温で洗う。タオル、枕カバーなどは上用 下用で ちゃんと色分けされている。(枕は足にはさんだり、背中に入れたりで 色々な大きさのがいくつもある。) 患者は寝巻きだけ自分のを使う。おむつもパッドも全て病院が用意。その方がパッと使えて合理的だよねえ。毎日身体に香油を塗る。床ズレ防止の意味もあるんだって。凄くいい匂い。食事は同じメニューを私達も食べるんだけど、おいしいよ。ちゃんと熱いのと冷たいのと。私の仕事は食事の世話、身体をふいたり 香油を塗ったり おむつ交換、寝る向きの変換などの手伝い、いろいろなものの補充、片付けなどなど。殆ど立ちっ放しで 座るのは休憩の30分間だけ。約7時間労働で2週間に3日のお休み。実習の2箇月間は お金はもらえないけど食券がもらえる。それ以後アルバイトもできる。その時は食券を買うんだって。
病室は大体2人部屋で、個室と4人部屋が少しある。テーブルセットが置いてあって、座れる人はテーブルで食べる。(動けなくても運んであげる。)午後にはコーヒー(紅茶)とケーキがあるし、ミネラルウォーターも病院が用意する。自分で用意するものが少ないから 病室もすっきり。洗面台は座って使える高さで 鏡も下の方まであって、大きい。自立している人は前まで運んであげると自分で朝の身仕度をする。私の担当している病室では2人食事の手伝いが必要な患者がいて、ゆっくり食べるから 私は行ったり来たりして食べさせる。あ、食事用の前掛けもあるんだよ。だからこぼしても全然平気。粉薬はなし。水薬か丸薬。お薬も1日分のピルケースがあって、看護婦が毎日そこへ分けて中身だけいれる。水薬は食事の時に配る。だから患者は何も悩まなくていい。ゴミも出ない。飲み忘れもない。日本の方が細やかかなという気もするけれど(七栗との比較) 現にみんな床ズレもなく悪臭もなくいるから これでいいのでしょう。合理的という面、環境などはこちらの方がはるかに上。家族は全く付き添っていない。自由に会いには来るけれど。




* * * * *

何度か書いているけれど、教養課程2年間の休暇中に2週間の看護実習が義務付けられていた。内容は看護婦さんの下働きで、私は老年内科の病棟だったので、高齢者の介護が主だった。

七栗というのは、祖母が入院していたホスピス。ホスピスに行く前の病院で、凄くつらい目にあったのだ。

 

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20250809

2000/08/09(水)1.エスリンゲン

 
ハネ(語学学校の先生)の家に一泊で遊びに行った。4月末からずっと会おう会おうと言いながら なかなか予定が合わなくて、ようやく会えた。ハネの街 Esslingenは古くて大きな町で、JENSENとかKOSTA BODAの置いてあるお店があったよ。





このローソク立て44マルクは日本より安いよねえ。
うちにあるグラス(顔) たしか156マルク。珍しい品揃えで、素敵なのがいっぱいあった。






こんなローソク立て310マルクが半額になっていたけど、うちには背が高過ぎるねえ。カタログも日本のと違うからもらってきた。JENSENの

このピアス、こはくがあるんだよ!次にシンガポールに行くときは是非これがいいな。ブロッサムのシリーズも初めて本物を見て、ほほう、これかー、と。こちらではデパートとかかなり高級店でも殆ど本物の食器(いわゆるブランド ウェジウッドとか ジノリとか・・・)見かけなくて 目が淋しかったから、久々に目が喜んだ。

* * * * *


上記のローソク立て。ビー玉みたいなこの模様と色が凄く気に入った。

このお店はその後も何度か訪れた。家族経営で、店主が「自分が気に入ったものしか仕入れない。だからJENSENも最近のはもう何も入れていない」と言うので、意気投合したのだった。



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20250807

2000/10/07(土)

 
夜昼逆転というのは やっぱりえらい事で、身体にかなり無理がきている。戻す方が大変。熱はないけど 熱っぽくだるい状態で 頭は痛いし 喉も痛いし。この2箇月での大きな変化といえば 再び雑食(?)に戻ったことか。でも、今迄でも よばれた時なんかは お肉食べてたから 完全なベジタリアンではなかったよ。学食なんかでベジタリアン定食を食べるのは勝手だけど、よばれても お肉食べないというのは かなり迷惑な話し。
アナも昔ベジタリアンだったけど、アフリカに行って お肉を食べないと礼儀知らずになるから 食べるようになったけど、最初は全部吐いてしまって大変だったって。病院の食堂でもベジタリアン料理をよく食べたけど、たまに間違えて普通の料理が用意されてることがあるのね。私とアナは いいよ別に、と言って食べる。もう一人の完全なベジタリアンの子は 添えてあるものだけ食べて 肉・魚は残す。でも、残したら捨てちゃう訳だから なんか変だよねえ。やっぱりベジタリアンって嫌い。ほどほどがいいよね。

* * * * *

そう言えば。最初、食堂用のカードを貰えなくて不便だったのが、暫くしてから「返さない人が多いけれど、あなたなら信用できるから」と、貰えた。それをアナに「貰えたの!」と単純に喜んで話したら、「それ、幸子の事を最初は信用していなかったって事でしょ。テストしてから信用するなんて!」と憤慨するので、へえー、そういう風に見るんだ、と、驚いた。


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20250806

2000/08/06(日)骨テストのこと

 
久しぶりにラテン語リストやってみたら随分忘れていて大ショック。一度やったらすぐ思い出したけど・・・💧 やっぱその後に生物、物理と他のラテン語名を無理矢理詰め込んだからなあ。定期的にそれぞれ記憶にすり込み直していかないと駄目だね。折角覚えたものを失いたくないし・・・。

そうそう、生まれて初めての口述試験について書くのを忘れてた。骨テストの口述試験って、いろいろな箇所を指されて名前を答えるのかと思っていたら、そうじゃなくて自分でかなり自由に「説明」するの。
例えば肩甲骨ぽんと渡されて(本物!)、「この骨について、そして腱、筋肉、関節、他の骨との関係などを述べて下さい」などと言われるの。2人組で受けるから、相手の子が言った事に対して「あなたはどう思いますか」などと聞かれる事もある。で、ここで演技力が必要になってくるの。如何に自分がよく知っているかという事を がんがんアピールすると、それ以上つっこまれない。名前だけ覚えていても実際にそれが厳密にどこなのか、何故こんな形なのか、どんな働きがあるのか等々知らないとダメ。あと、考えることができるというのも重要で、質問に対して たとえ知らない事でも「これはこうだから こうの筈だ」と筋道だって説明できればO.K.。私は最初に手を渡されて、かなり詳細にわたって述べて、全身の関節の種類を説明して、相手の子が答えられない時に教授が答えを言う前にパッと答えを言って・・・とやっていたら、私も答えをしらない難問を相手の子がうーんと考えている時に 教授は私に「言っちゃダメ」と指を唇にあてて合図した。そうなればしめたもので、あとは殆ど聞かれなくて、最後に肩甲骨をバシッと説明したら教授は満足した。相手の子はうろ覚えが多くて落ちた。キムを相手に説明の練習をしていたのがきいたよ。練習し始めの頃はAhーーähーーalsoーーと悲惨だったもの。でも規定は2人組15分なのに、どの組も30分位かかっていて、しかも不合格者続出だったから 待っている間はめちゃくちゃ緊張した。渡された手を説明し終わっても置けなくて ずっとにぎりしめていた💦 一応イッセイのブラウス着て 見苦しくないようにしたよ。みんな全然気にしてなくて 穴だらけのTシャツの男の子とか キャミソールの女の子とか いたけど。私の試験官は 骨についてというより、もっと全体的な関係や臨床のことなど聞く人だったから 冷や汗だらだらだった。私は勉強してない部分については殆ど無力だからね。(知識に乏しい) でもフェアな人だった。うわべだけの勉強の子はがんがん落とされたから、本来他の教授もこうあるべきなんじゃないかな、と思った。報われたもの。
キムもしゃべくりまくって とうとう教授に「あなたはちょっと落ち着いて黙って、彼にしゃべらせて」と言わしめた。その彼も落ちて、私とキムは「ちょっとしゃべり過ぎたかなー、悪い事したなー、」と 心が痛んだ。でも仕方ないねえ。ちゃんとペアで合格している組もあったんだもの。たまたま・・・?

* * * * *

口述試験の前、廊下で待っているのだけれど、緊張の余り泣き出す子もいた。

私の試験官が骨以外のことを訊いたのは、今思えばNG。解剖コースの前に、そんなの知る訳ないやん。あと、規定の時間より長くやったのもNG。でもまあ、しょっぱなから強烈な洗礼を受けて、耐性がついた。



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20250805

2000/08/05(土)

 
Kafkaを読み始めたら面白い。やっぱり翻訳は駄目だね。でも本棚にKafkaを立てておくと 来る子来る子が必ず「Kafka!」と叫ぶ。HesseはO.K.、Schillerもschön、何故Kafkaは駄目?もし私の本が全てここにあって、読めるタイトルだったら みんな怯えるんだろうなーー💧 Kafkaなんか私の蔵書の中じゃ軽い方だよ。何ったってフィクションだし。文学は教科書と違って読むのが楽だねー。物理なんか数回読んでやっと意味がわかるという部分がいっぱいだったもん。
本は日本で読むのとだいぶ印象が違う。漱石はうまいんだけど妻(さい)=もの みたいなのが鼻につく。安部公房はちょっと稚拙。壷井栄は猛烈に泣けたけれど詰めがちょっと甘い。意外に面白かったのか大岡昇平。戦時中のアメリカの文化の空虚な一面とか、哲学青年との対話とか、凄く近しいものを感ずる。日本はアメリカの後を追ってきたからね。お母さんが読みたいかと、ロシアもの、ノンフィクションものを置いてきたのが淋しい。ま、それまでKafka読んでるからいいよ。学期中は一切読んでる暇ないし。
「フロイディズムとは私の理解するところでは、淫蕩ウィンの少し気の変な精神病医が考え出した臆説」なんて アハハと笑ってしまった。いいねえ。



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20250804

2000/08/04(金)

 
試験後 物理実習のアシスタントに会ったら「いい成績だった」「休暇はどうするの?」とやたら愛想がよくて腹立たしかった。逆やろが!出来の悪い子に親切にせえや。かーーーっ
でもグループの子も私が理解して「役立つ」ようになったら突然 友好関係を築こうとする子が多くて 当然と言えば当然だけど、でも嫌だな。私が本当に困って悔しくて泣いていた時に誰一人として(いや一人、ヘニングは助けてくれた)助けてくれなかったのを 私は忘れてないゾ。
本当に当たりの悪い妙なグループだった。来期の解剖学はグループ希望が出せるからいいけど 化学はどうかなー。変なグループになっても自力でやっていけるように しっかり勉強しておかなくっちゃ。
あと、「全部理解できる?」とよく聞かれるのも嫌。言葉の問題だけじゃないやろが、あんたは全部理解しとんのかい、と言いたくなる。本当に仲のいい子はそんな事聞かない。「私でも難解な言葉に苦労しているんだから 幸子は心配しなくても凄くよくやってるよ」という言い方をする。私は悔しくても頑張るけど、どちらかというと賞賛が聞きたくて頑張る方なんだな。で、聞くと嬉しくて よーし、もっとやるゾー、と思う。うう、単純化も。

この一週間は殆ど勉強しない週と決めた。何しろずーっと寝ても覚めても勉強だったから。夜ベッドに入るとくたくたなんだけど、寝つくまでに ちょっといろいろ考えるでしょ、そうすると何かしら不確かな点が思い浮かんで、そうすると またごそごそ起き出して本をめくって調べる。ようやく眠りにつくと、夢の中に出てくる人が ポケットから不意うちのように骨を取り出して「これは何?!」とか、「これはTuberか Tuberculumか Tuberositasか!?」(←骨のざらざら、突起の種類)とか聞いてくるから うーんうーんと うなりながら答えなくちゃいけない。寝た気がしないよ、全く。
今週はのんびりして、来週からまた頑張るゾー。お手紙も改めてゆっくり読み直すと、読み落としていた部分が結構ある。書かなくちゃいけないお返事もたまっているしなあ。

ホロビッツのベスト盤が2枚組29マルクであったので買ってしまった。大人になって初めてまともにホロビッツを聴いたけど、危険だね。麻薬みたい。(って麻薬を知っている訳じゃないけど💦)
麻薬と言えば、以前 私の実習する病院から電話があったとき、私が留守で、寮の子がメモを残してくれたんだけど、「Drogenklinik(薬物病院)より電話あったよ」って。本当はTropenklinik(熱帯病院)なの。熱帯病の病棟があるから。う゛ー、薬物患者の病棟では働きたくなーーい!!って大笑いしました。



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20250803

2000/08/03(木)山歩き

 
今日はクラウディアとマルティーナとヨハンナと4人で山歩きに行った。あいにくの雨ですぐに引き返す事になってしまったけど、お花畑と放牧されている牛の鐘の音を楽しんできたよ。あー、でもお風呂につかりたい。袋スープを買って行ってお昼に作ったら「こんなの初めて」と喜ばれた。












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20250802

2000/08/02(水)1学期終了

 
ようやく試験が全て済んだ。あー、長くてつらくて苦しい一箇月だったー。毎朝5時に起きて、解剖学の講堂が開くと同時に入って、骨格模型で勉強して・・・。この一箇月は6時間以下睡眠で、試験前で気が高ぶってくると 2、3時間睡眠とか・・・💧 だって眠れないんだもん。寝たと思ったら3時頃 目が覚めちゃうし。ドイツ人学生にとってもかなりハードな試験で、精神的におかしくなっちゃった子(→文字通り。拒食、過食、泣き笑い・・・)もいるし、結構何人もの子が医学部をやめてしまった。別に有頂天になる訳じゃないけど、それでもやれる事全てやって、何とか結果が出せたのは凄く嬉しい。大満足という成績ではないけれど、4月の理解度の低さから ここまでもってこれたというのは自分で誇らしい。最初の一学期は勘定に入れないというのが留学生の常識だからね。留学生で全てこなしたのは私一人だけ。ま、満足のいく成績まで登りつめるには まだあと5年半あるからね。今に見てろよ、と口癖のように心に刻んでいます。それでも物理の試験は上から1/3位のところにいたから まずまず。物理の数式は私はかなり強いということがわかった。私の説明では みんなついてこられなくて、途中の式をいちいち全部書いて説明して やっとわかってもらえたもの。ただねー、知識に乏しい。「聞き覚え」というのがまだできなくて、自分で意識して暗記した事しか頭に残っていないから、それ以外の事を聞かれるとホントお手上げ。夏休み中にやるべき事が既に山積みだよ。
友達の輪がだんだんいいところに絞れてきて嬉しい。みんなに助けてもらったよ。試験の日も教室に入ると目が合う子合う子が親指を握った手を振ってくれて(「あなたの幸運を私が祈っているよ」という印)、試験中に答案を見せてくれようとする子までいて(それは流石に断った。自分とのたたかいの結果が知りたかったから。でもその気持ちが嬉しかった。)、試験の済んだ夜 寮に戻ったら いち早く情報を入手した子からの「幸子 合格!!!!」というメモが残されていたりして。早くも「幸子、卒業後も帰るな」コールを受けて元気百倍。無能な留学生への同情とかじゃなくて、こういう愛(?)、価値を認めてくれて その上でのあたたかい気持ちが欲しかったのね。やっと自分を取り戻した感じ。でも、医学部といっても変な子は結構いる。エゴイスティックな子とか、あんたそんな仏頂面でどうやって診察する気?という子や・・・。ま、いくらかの振幅は仕方ないわな。

Kの両親はボートピープル。お父さんは政治的にマークされていた。お母さんの両親は本当の両親じゃなくて、子どもを死産した大金持ちに生後すぐ買われた!そしてその大金持ちの奥さんの方はその事実を知らずに育てていたんだけど、Kのお母さんが5歳の時に事実を知って、育てる事を放棄して 施設へ放り込んでしまった!!! 考えられん。それでも人間か?
Kは今も 親戚の意地悪い視線と戦っている。医学部の席待ちをしていた時は「いつから?」「どこで?」と繰り返し聞かれて、入学したら本当にここで学生として住んでいるのか毎日のように確認の電話が入ったりして。(どこぞの誰かさんみたい。)「どこの馬の骨とも知れん子が医学部に入るなんて」という訳ね。でも、Kの家族はみんなとても仲がよくて素敵な家族らしい。Kの誇り。夏休みに招待されているので会うのが楽しみ。
Hは小さい頃にお母さんを亡くして、お父さんもこの1月に亡くなってしまった。表現の仕方を知らなくて、全部内に閉じ込めてしまっている感じ。でも、私とKと3人でいると少しずつ解放するようになって、この3箇月でだいぶ変わった。もっともっと時間と友人の輪の手助けが必要だね。私にしてみればHは昔の私にちょっと似ていて、しかも両親とも亡くなってしまったという想像を絶する状況の中で 彼なりに頑張っているのがよくわかるんだけど、他からは余り理解されていない。ま、6年たてば別人のようになっていると思うよ。変わる時期だし。
Tには医学部はちょっときつすぎるんじゃないかと思う。もともと どうしても医学を勉強したくて渡独したという訳じゃないし、最初の頃の勤勉さは見られなくなってきたし。若いからね。ま、ぼちぼちやるでしょう。
Sも甲状腺の病気になってしまって、取り敢えず健康回復が第一なので のんびり組に入った。
Bは凄いよ。頭いいうえに勤勉で、勉強のやり方も深い。しかも謙虚。深くは知らないけれど身内(親戚)から自殺者が出て、いろいろ考えるところがあるらしい。Bは「説明できる」子なので、いろいろ質問できて助かる。

話しは変わるけど、穂高のTさんちのHくんが携帯電話からe-mailを送ってきたよ。彼の苦手だった英語でちゃんと書いてきたから びっくり。誰かと思った。やっぱりちゃんとできる子だったんだ、と凄く嬉しかった。学校の先生の目は節穴かい、ねえ。「普通科は無理」なんて とーーーんでもない。部活でも部長だって。
私がピアノを売りまくっていたこと、13人の生徒をもっていて受験生全員合格させたことは「医者として最高の素質」とみんなに言われています。学問も勿論大事だけれど、人間対人間として ちゃんとやっていけることも必須だからね。


試験が済んだ日はみんなで街へ出掛けてアイスを食べて、夏のバーゲンをのぞいて、ケバップ食べて・・・
次の日は発表を見てから書類をとりに行って、その後キムと二人でNeckar川のほとりを散歩した。キムが「ああ、物理なしの人生はなんて素晴らしいんだろう!!!」と言ったら周りの人が笑っていた。
二人で楽しく歩いていたらトルコ人風の男の人が挨拶してきたので、私はキムの知り合いだと思って キムは私の知り合いだと思って 挨拶したらただのナンパだった。大学ではこちらが知らなくても向こうはこちらを知っている(東洋人で目立つ)ことが多いから、挨拶されると反射的に返してしまう。いかんな。キムは「もっと素敵な人だったら声かけてきてもいいけどさ!」と怒っていた。キムの妹は日本のアニメ・ゲーム・漫画が大好きで 私に早く会いたくてたまらないんだそう。失望させそう💦 TちゃんやAちゃんの方が適役だなー。街で医学部生を見かけると、(通りの向こうとか バスの中とか)




* * * * *

入学したての頃は確実にビリの位置にいたので、「この科目は大丈夫!落ちるのなんて、せいぜい2、3人」と言われれば、「それなら私、落ちるやん!」と絶望していた位、本当に苦しかった。




寮の共同台所で、真ん中の子(確かドクター短期留学生)のお別れ朝食会だったかな。珍しく参加している。
医学部は試験が遅くて、他学部の学生がもう学期終了でどんちゃん騒ぎしている中、耳を塞いで必死に勉強していて、私は階のレアキャラだった。



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